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税理士に確定申告を依頼する際の費用相場はいくら?具体的な費用とメリット・デメリットも解説!

確定申告税理士に依頼相場はいくら?

投稿日:2023年01月30日

更新日:2023年05月08日

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この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

個人事業主が避けて通れないのが確定申告です。毎年確定申告の時期になると、大量の請求書や領収書を仕訳して決算書や確定申告書を作成する方も多いのではないでしょうか?

また、昨今の副業ブームで確定申告が必要な会社員の方も増えています。確定申告は、必ずしも自分で行う必要はありません。税理士に確定申告の依頼が可能です。

本記事では、税理士に確定申告を依頼する際の費用相場を解説します。税理士に確定申告を依頼するメリットやデメリットも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

確定申告をするべき人

確定申告は、1年間の所得と納付する所得税を計算し、税務署に申告する手続きです。働く人の多くは所得税を納めますが、会社員や公務員は、会社が代わりに手続きを行うため、自分自身で確定申告をする必要はありません。

自分で確定申告すべき主な人は、以下の通りです。

  • 法人
  • 個人事業主
  • 年間2000万円以上の給与を受け取る会社員
  • 副業所得が20万円以上の会社員
  • 申告すれば税金が戻ってくる人(医療費控除など)
  • 二か所以上から給与を受け取っている

個人事業主や会社員などの個人の確定申告は、申告期間である2月16日~3月15日に、前年の所得と納めるべき所得税を申告します。

青色申告が取り消しになる理由と、取り消された場合の法人・個人の対応方法

期限内に確定申告をしない場合

納付すべき税金があるにも関わらず期間内に申告をしなかった場合、無申告加算税や延滞税などのペナルティーが科されます。

無申告加算税の税率は以下の通りです。

条件 本来納付すべき税額 加算税率
税務調査後に申告した場合 50万円まで 15%
50万円を超える部分 20%
税務調査通知後~税務調査実施前に申告した場合 50万円まで 10%
50万円を超える部分 15%
税務調査通知前に自主的に申告した場合 額にかかわらず 5%

税金を納めるべき人が確定申告していないことに税務署が気づくと、税務調査の通知が入ります。この、税務調査の通知前に、自主的に無申告であったことを申告すれば、無申告加算税の額は少なくすみます。

そのため、自分が確定申告を忘れていることに気づいたらすぐに税務署に申告してください。納税する額は、「本来納めるべき税金+本来納めるべき税金×5%」です。

ただし、期限内に申告しなかった場合は、青色申告の特別控除(最大65万円の控除)は適用できないので、注意しましょう。

確定申告は税理士に依頼できる

確定申告は、税理士への外注が可能です。

確定申告は、1年間の取引の仕訳や帳簿付け、決算書の作成など、やるべきことが多岐にわたります。申告期間にすべてを終わらせるのではなく、日々の仕訳や帳簿付けなどの税務処理が必要です。

ただし、本業で忙しくなかなか税務処理に時間が取れない方もいるかもしれません。そのような場合は、税理士への外注を検討しましょう。

税理士は、「税務の代行」と「税務書類の作成」を独占業務として行うことが許可されています。そのため、納税者本人に代わって、仕訳や帳簿付け、決算書や確定申告書の作成が可能です。

個人事業主・フリーランス必見!確定申告書の書き方をイチから解説【手書きにも対応】

確定申告の税理士費用

確定申告を税理士に外注する場合、どれくらい費用がかかるのでしょうか? 確定申告の税理士への外注費用は、依頼内容や売上規模により異なります。

SMC税理士法人の確定申告代行サービス(青色申告)の費用を紹介するので、費用相場の参考にしてみてください。

確定申告の税理士への依頼費用の内訳は、「記帳報酬(仕訳)」「税務相談報酬(来社・電話など)」「決算報酬(決算書・確定申告書の作成と申告)」です。それぞれ、仕訳数や売上規模により費用が異なります。個人事業主と法人での違いはありません。

記帳報酬(仕訳)

年間仕訳数 会計ソフト入力プラン
お客様で会計ソフトに仕訳を入力し、SMCが内容をチェック
領収書丸投げプラン
領収書等をもとに、SMCが仕訳
~400 1万6,500円 5万5,000円
~500 1万9,800円 6万2,700円
~600 2万3,100円 7万400円
~700 2万6,400円 100仕訳ごとに6,600円追加
~800 2万9,700円
800仕訳超 100仕訳ごとに2,200円追加

税務相談報酬(来社・電話など)

年間売上高 年間報酬
税務相談なし 0円
~3億円 1万1,000円
~5億円 1万6,500円
~10億円 2万2,000円
10億円~ 応相談

決算報酬(決算書・確定申告書の作成と申告)

年間売上高 年間報酬
休眠(長期間活動を行っていない) 3万3,000円
~500万円 6万6,000円
~800万円 8万8,000円
~1,000万円 12万1,000円
~3,000万円 15万9,500円
~5,000万円 19万8,000円
~1億円 24万2,000円
~2億円 26万4,000円
~3億円 28万500円
~5億円 31万9,000円
~10億円 35万7,500円
10億円~ 応相談

業種によって加算有り

確定申告を税理士に依頼した場合の具体例にかかる費用の計算例を3パターン紹介します。

  • パターン1
    年間仕訳数400・年間売上高800万円の個人事業主が、「領収書丸投げ・税務相談なしプラン」で確定申告を依頼する場合。
    税理士への依頼費用
    5万5,000円(記帳報酬)+8万8,000円(決算報酬)=14万3,000円(合計金額)
  • パターン2
    年間仕訳数800・年間売上高5,000万円の法人が、「領収書丸投げ・税務相談ありプラン」で確定申告を依頼する場合。
    税理士への依頼費用
    8万3,600円(記帳報酬)+1万1,000円(税務相談)+19万8,000円(決算報酬)=29万2,600円(合計金額)
  • パターン3
    年間仕訳数200・年間売上高500万円の個人事業主が、「領収書丸投げ・税務相談ありプラン」で確定申告を依頼する場合。
    税理士への依頼費用
    5万5,000円(記帳報酬)+1万1,000円(税務相談)+6万6,000円(決算報酬)=13万2,000円(合計金額)

税理士によって、費用体系や料金はさまざまですので、あくまでも費用感を把握する参考としてください。

確定申告のみの外注は受けない税理士もいる

税理士によっては、確定申告のみの外注を受けていない税理士もいます。顧問契約といって、年間を通じて税金や経営の相談を受けている顧客のみ、確定申告の代行を請け負う場合です。

相談したい税理士法人や個人税理士が、確定申告のみの依頼を受けているか事前に確認しておきましょう。

確定申告を税理士に依頼するメリット

確定申告を税理士に依頼するメリットは以下の通りです。

  • 節税対策ができる
  • 確実な仕訳や決算書・申告書が作成できる
  • 期限内に申告できる
  • 本業に集中できる

節税対策ができる

税金にはさまざまな特例が存在します。しかし、特例は自分で申告しなくては利用できません。税理士に確定申告を依頼すれば、さまざまな特例の活用や節税のアドバイスを受けられます。

また、税理士はさまざまな企業の経営や資金繰りに携わっているプロのため、経営などのアドバイスを受けることもできるでしょう。

確実な仕訳や決算書・申告書が作成できる

仕訳にはさまざまな決まりがあり、処理は複雑です。

よくわからないまま誤った仕訳や決算書を作成し、そのまま税務署に提出すると過少申告加算税を科されることもあります。特に、多くの方が迷うのが経費です。

「できるだけたくさん経費を計上して利益を抑えたいけれど、どこまで経費に計上していいかわからない。」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

税理士に確定申告を外注すれば、的確な判断による最大限の経費計上が可能です。

期限内に申告できる

自分で確定申告をしようとすると、本業の急がしさにより、ついつい確定申告の期限を過ぎてしまうことがあります。

申告期限に間に合わないと、無申告加算税などのペナルティーが科されるため、期限内の申告は必須です。税理士に依頼すれば、税金のプロが確実に期限内で確定申告を完了してくれます。

本業に集中できる

確定申告は、仕訳や帳簿付け、決算書・確定申告書の作成など、やるべきことは多岐にわたります。確定申告だけで一日が終わってしまう方も少なくありません。

税理士に確定申告を外注すれば、確定申告に関する面倒な作業から解放され、本業に集中できるしょう。

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確定申告を税理士に依頼するデメリット

確定申告を税理士に依頼すればさまざまなメリットが得られますが、一方で、デメリットも存在します。主なデメリットは、以下のとおりです。

  • 費用がかかる
  • 事業の実態を把握できない

費用がかかる

確定申告を税理士に依頼する大きなデメリットは費用の発生です。安くても10万円程度は費用がかかります。そのため、売上が小さく、利益があまり出ていない個人事業主や法人は自分で確定申告をする方が多いでしょう。

一方で、費用の発生よりも、確定申告にかかる税務をしないことで自分の時間が取れることにメリットを感じる方は、税理士への外注がおすすめです。

事業の実態を把握できない

個人事業主や経営者は、決算書を見ながら、事業で売上を増やす方法や利益を上げる戦略を立てる必要があります。

ただし、決算書の作成や確定申告をすべて税理士に任せっぱなしで、作成された決算書などを自分自身で確認しないと、事業の実態が把握できません。

税理士に外注する場合も決算書は自分自身で確認し、本業の調子がいいのか悪いのか、改善点はどこにあるのかを分析しましょう。

確定申告を税理士に依頼する際の注意点

確定申告を税理士に依頼する際の注意点は以下のとおりです。

  • 早めに依頼する
  • 依頼内容を明確にし、必要な資料を準備する

早めに依頼する

確定申告の依頼は、できれば確定申告期間が始まる前に、遅くても2月中には行う様にしてください。

個人事業主や、確定申告が必要な会社員などの確定申告期間は、一律で、2月16日~3月15日です。申告期間中は、多くの方が税理士に確定申告の依頼をします。税理士にとっても繁忙期です。

そのため、確定申告期限締切直前に税理士に依頼をしても、税理士の対応が間に合わず引き受けてもらえないことがあります。また、対応してもらえる場合でも特別料金が発生するかもしれません。

依頼内容を明確にし、必要な資料を準備する

税理士に依頼をする場合は、年間を通じた顧問契約を依頼したいのか、確定申告だけのスポット依頼をしたいのか、仕訳は自分と税理士どちらがするのかなどを、事前に決めてから相談しましょう。

また、確定申告を丸ごと税理士に依頼すると言っても、何も準備しなくて良いわけではありません。仕訳のために必要な請求書や領収書などを用意し、税理士が確定申告のための税務に速やかに行えるように準備が必要です。

契約内容を確認する

税理士と契約をする際には、契約前に契約内容の詳細を確認してください。支払う料金で、どこまで対応してくれるのかは税理士によって異なります。

電話や対面での税務相談は、オプションで有料の場合もあります。あとで思わぬ出費やトラブルとならないよう、事前に契約内容を確認し、不明瞭な点は明確にしておきましょう。

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税理士費用は経費処理できる

税理士への確定申告の依頼費用は、経費処理が可能です。勘定科目に決まりはありませんが、一般に以下の勘定科目で処理します。

  • 支払顧問料
  • 支払手数料
  • 業務委託費
  • 支払報酬料

10万円の税理士報酬を普通預金口座から支払った場合の仕訳の例は、以下のとおりです。

借方 貸方
支払手数料 100,000 普通預金 100,000

まとめ

税理士に確定申告を依頼する際の費用とメリット・デメリットを紹介しました。確定申告を税理士に依頼する場合は、最低でも10万円程度は費用がかかります。また、仕訳数が多くなったり、売上高が高くなったりすると、さらに費用は高くなります。

一方で、確定申告を税理士に依頼することで、確実な確定申告の完了に加え、節税対策や経営へのアドバイスがもらえたり、本業に集中できたりと、さまざまなメリットもあります。また、期限内に確実な確定申告を行えることも大きなメリットです。

確定申告を外注できるのは、税金の専門家である税理士だけです。税理士は様々な企業の税務処理に携わっているため、多くの事例から御社の節税へのアドバイスも可能です。

SMC税理士法人では、金融機関OBや税理士をはじめ経験豊富なプロが御社の円滑な 税務処理、確定申告 をサポートいたします。お電話やお問い合わせフォームから相談可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

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このコラムの著者 : 曽根 詩央里

1990年岐阜生まれのB型。 中京大学・大学院に在学中、大原専門学校に通い税理士講座を受講。 大学院卒業後、SMC税理士法人に入社。 実務経験を積み、2017年税理士登録。現在税務の他、先行経営(MAS監査)を通じてお客様の経営支援を行っている。

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