投稿日:2020年10月04日
更新日:2023年01月06日
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工事台帳をつけて各現場の原価と利益が分かりました。利益が出ていない現場、手間がかかりすぎている現場、終わったことだからとそのままにしていませんか。そのままではず~っと利益が出ませんよ?今回はこの原価管理を活かす方法をお伝えしていきましょう。
見積りの段階で、利益が出る現場とあまり出ない現場がなんとなく分かります。問題は、そのままでいいのか、結果はどうだったか、ということです。ここに手をつける方とそうでない方とで、利益に大きな違いが生まれてくるのです。分かっている?では行動に移しましょう!
本当に最初からサービス現場(他の現場で利益がとれるから等)であれば、抱き合わせの現場と合わせて損益を見ればいいと思います。抱き合わせでも大した利益でなければ考えものです。
見積りの段階であまり利益が出ないのはなぜでしょう。相見積もりで安くしてしまったのでしょうか、或いは見積り方法を間違えているのではないでしょうか。この検証を必ずして下さい。
それでも利益が出ないと分かっているのであれば、外注費か労務費を見直します。どう見直すか?外注に出さず自社で施工する、施工日数を短縮することを考える、人工の人数を減らす等、現場ごとに検討してみてください。
要は「利益を出す」ことにこだわって欲しいということです。
思いのほか手間のかかることはあるでしょう。現地調査では見つけられなかった新たな追加工事があれば、手をつける前に施主へお伝えしましょう。追加工事の料金が頂けないのであれば、同様な現場を見積もるときの勉強となります。予め見積りに加算しておきます。
また手間のかかった原因も知っておきたいものです。新人さんであれば経験にもなります。ベテランでも手間がかかったのであれば、見積りや予算の見直しが要ります。ミスによる手直しであれば、二度と起こらないような施策やチェック体制が作れます。終わってしまった現場から次への改善へとつなげていって欲しいものです。
考えてみてください。材料を仕入れ、外注に依頼し、社員が働き、そして利益が残らない・・・。
そんな現場にしたくありませんよね?赤字になるくらいなら受注しないほうがよいのです。
受注しないと売上が増えない?いいんです、他の現場をとれば。
そして、1、2と同様に、赤字になった原因を調べましょう。見積りの甘さ、追加工事、工期、人工等、利益を出せる方法は必ずありますから。
ちょっと待って、そのお金は一時的に預かっているだけなので使ってはいけません。簡単なものでかまいませんので、とにかく原価管理をしましょう。算出された原価と利益から、未来の経営が始まります。利益が出た理由、出なかった要因が分かれば、見積りや労務費の見直しが出来るのです。
「今のままの経営では、永遠に利益がでませんよ」と言われたら、ちょっと変えてみたくなりませんか?
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このコラムの著者 : 菱刈 満里子
大学卒業後、大手証券会社、文部科学省研究室秘書等を経験後SMC税理士法人に入社。 会計・税務業務に13年間携わった後、経営計画を中心とした未来経営に軸足を移す。 のべ150社以上の経営計画を作成、経営支援を行っている。