投稿日:2019年06月09日
更新日:2023年03月17日
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売上代金の回収方法の一つであるクレジットについてシリーズでお伝えしております。
今回はクレジット決済手数料等の削減についてみていきましょう。
小規模なお店ならやはりスマホ決済を導入することが簡単です。
手数料率は3%程度に設定されているので、現状、4~7%程度の料率を払っている経営者なら、このスマホ決済に切り替えるだけで利益が上がります。
カード会社、決済代行会社との交渉次第で決済手数料を下げることは可能です。
スマホ決済の導入と合わせて交渉したら、スマホ決済と同じ手数料になったとも聞いています。
特にカード決済の取引金額が少額ではない場合に効果的です。
口座振込により仕入先などに代金を支払う場合に銀行に支払うのが振込手数料です。この振込手数料は銀行ごとに異なりますが、他行宛に振り込む際には200円~800円(税抜)程の費用がかかるため、年間に何十万円と振込手数料を支払っている会社もあるのではないでしょうか。
仕入先にこの振込手数料を負担してもらうケースもありますが、例えば、3万円の振込みを窓口で行った際に支払う振込手数料が800円(税抜)だとすると、仕入先は代金に対して2.6%の手数料を支払ったことになりますので、なかなか負担してもらえないものです。
]そうなると自社で振込手数料を負担することになりますが、この振込手数料も削減する方法があります。
インターネット専用の銀行、いわゆるネットバンクを利用すると振込手数料を削減することが可能です。
ネットバンクももちろん銀行によって振込手数料は異なりますが、一般的には、1件あたり100円台~300円台程度です。ネットバンクは店舗がないので、振込みはインターネットバンキングで行います。預金の入出金はお近くのコンビニエンスストアや提携しているATMでできます。
代表的なネットバンクには、楽天銀行、住信SBIネット銀行、ジャパンネット銀行, GMOあおぞらネット銀行などがあります。窓口がないので直接相談することはできませんが、お客様サポートセンターを開設しているところもありますので、そこで相談をすることになります。
大手銀行もネットバンキングを利用することができます。
ネット利用料は1,200円から、3万円未満の他行あての振込手数料は300円からとなっています。
これに対してネットバンクだとネット利用料は無料、3万円未満の他行あての振込手数料が150円からと、比較にならないほど安くすみます。
(3万円未満の振込手数料)
楽天銀行 : 同一支店48円 本店48円 他行あて153円
住信SBIネット銀行 : 同一支店48円 本店48円 他行あて153円
ジャパンネット銀行 : 同一支店50円 本店50円 他行あて160円
GMOあおぞらネット銀行 : 同一支店46円 本店46円 他行あて150円
振込代行サービスとは、金融機関と提携し、インターネットにより送金・振込サービスを代行してくれるサービスです。振込みの回数・金額に関係なく、定額の料金設定となっています。
振込代行サービスでは、インターネット上でサービスを利用できるので、ATMや窓口で振込手続きを行う必要がなく、業務の効率アップにつながります。
また、送金データなどをパソコン上で整理できるのもネット銀行の強みです。
代表的なサービス名は、Bankur(株式会社 JP Links)、セゾンスマート(株式会社クレディセゾン)、オリックスフリコ(オリックス株式会社)、ウェブフリコム(株式会社フォーライフシステム)などです。
Bankur、セゾンスマート、オリックスフリコは一律280円の料金設定となっています。ウェブフリコムは432円とやや高めとなっています。
振込手数料以外に発生する費用としては、初期導入費用や月額使用料などの費用は無料です。
いかがでしたか。
クレジットを利用した回収方法や手数料削減方法。
売掛金の回収や手数料の負担に頭を悩ませている人は、一度検討してみてはいかがでしょうか。
SMC税理士法人では、金融機関OBや税理士をはじめ経験豊富なプロが御社の円滑な 経営改善 をサポートいたします。お電話やお問い合わせフォームから相談可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
このコラムの著者 : 舩田 卓
1972年愛媛県生まれのA型。 愛媛県立松山商業高校卒業後、東京IT会計専門学校に進学。 在学中に税理士試験を全国最年少20歳で合格。 そのまま専門学校の専任講師となり、税理士試験の受験指導を担当。 22年間務めた講師の道から飛び出しSMC税理士法人に入社。