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返済不要の資金調達方法、助成金その1「キャリアアップ助成金」

返済不要の資金調達方法、助成金その1「キャリアアップ助成金」

投稿日:2018年05月01日

更新日:2023年05月30日

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この記事を読むのに必要な時間は約 4 分です。

要件さえ満たせば返済不要の資金調達ができる!
助成金で社員教育ができる!

資金調達のプロである私達が、
「いつ・どんなことに・何をすればもらえるか」について解説します。

助成金と補助金の違い

会社を経営していると、一度は“助成金”という言葉を聞いたことがあると思います。

助成金とは、「要件を満たしていれば受給できる給付金」のことを言います。

融資とは違い原則的に返済が不要な資金調達方法です。

似たようなもので“補助金”がありますが、“助成金”とは少し違います。

助成金に対して補助金は、「申請書が審査されて、採択された場合に受給できる給付金」のことを言います。

助成金とのもう一つの違いは申請期間です。
助成金は制度がなくなるまで随時申請することができますが、
補助金は申請期間(公募期間)が定められていて1か月程度と短い場合もあります。

助成金と同じく、融資とは違い原則的に返済は不要です。

まとめると、以下の表のようになります。
助成金と補助金の違い

助成金を活用すれば、原則的に返済が不要な事業用資金を調達できることになります。

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キャリアアップ助成金ってどんな時に使えるの?

助成金と一言で言っても、用途によって様々な助成金があります。
研究開発、海外進出、省エネ設備導入、展示会出展・販路拡大など・・・。

その中でも今回はメジャーな、
“キャリアアップ助成金(正社員化コース)”
についてご紹介します。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)とは、
6か月以上雇用実績のある契約社員やパート社員を正社員に登用し、さらに6か月継続雇用すると、該当者1人につき28.5万円~72万円が支給される

というものです。
(大企業の場合は21.37万円~54万円)

このキャリアアップ助成金(正社員化コース)を受け取るには、いくつかの受給要件を満たす必要があります。

主なものとして、次のようなものがあります。

  • 対象労働者は雇用されていた通算雇用期間が6か月以上である非正規雇用者であること
  • キャリアアップ環境を用意すること。
    (キャリアアップ管理者、キャリアアップ計画、管轄の労働局長の認定)
  • 労働協約か就業規則があること(助成金申請の6か月前まで)

などです。

このようないくつかの要件を満たした状態で申請をすれば助成金を受け取ることができます。
しかし注意点がいくつかあります。

キャリアアップ助成金で気をつけたいことは?

主な注意点として2つお伝えしておきます。

1つめは、助成金は要件を満たしていないと受け取ることができません。

キャリアアップ助成金は受給にあたって、「労働協約や就業規則で関連する規定を設ける」必要があるものがあります。

そのため、就業規則を作っていない会社は、
「少なくとも申請の6か月前から作成する」
必要があります。

また、申請後に雇用した労働者が退職してしまうと要件を満たさないことになります。

もう一つは、助成金は「後払い」ということです。

つまり、「申請したら直ぐに支給されるわけではない」ので注意が必要です。

例えば、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の場合、

  • 6か月以前より就業規則があり、
  • 要件を満たす取り組みを前提に申請をして、
  • 正社員化した労働者を継続して6か月雇用したのちに、
  • 支給審査を経て

支給されます。

もし、就業規則を作っていない会社の場合、就業規則を作成してから6か月以上経過した後、申請をして、6か月継続雇用した後、支給申請、審査、決定という流れとなります。

つまり、「準備を始めてから助成金を受け取るまでに1年以上かかる」ことになります。
(就業規則がある場合は、半年以上)

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どこに相談すればいいの?

ここまでの内容から、少し大変だなと思われた方もいるのではないでしょうか?
しかし要件を満たして申請すれば確実に返済しなくてもよいお金が手に入るわけですから、使わない手はありません。

そんなときには社会保険労務士などの専門家にご相談することをお勧めします。

社会保険労務士への一般的な報酬額は、成功報酬で10%~20%くらいが適正と思われます。
着手金の有無は先生によるようです。

まとめ

今回お話したキャリアアップ助成金(正社員化コース)以外にも助成金や補助金の種類はたくさんあります。

冒頭でお話した通り補助金や助成金は、融資と違い、原則的に返済が不要な資金調達方法です。
返済が不要な事業用資金が調達できるため、これを上手く活用しない手はないと思います。

専門家の力を借りながら、補助金や助成金を活用するのも手かもしれません。

 

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このコラムの著者 : 舩田 卓

1972年愛媛県生まれのA型。 愛媛県立松山商業高校卒業後、東京IT会計専門学校に進学。 在学中に税理士試験を全国最年少20歳で合格。 そのまま専門学校の専任講師となり、税理士試験の受験指導を担当。 22年間務めた講師の道から飛び出しSMC税理士法人に入社。

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