0120-459-964 営業時間:9:00~18:00【土、日、祝日除く】
expand_less

社員のモチベーションの低さは経営者にも責任があります

従業員の利殖は自滅の前兆かも

投稿日:2019年12月01日

更新日:2023年01月06日

確定申告はこちら

この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

前回のコラムでは就業規則についてお話ししました。
就業規則は労務管理の要と言いましたが、それよりももっと根本的な問題についてお伝えしていきましょう。

1.社員のモチベーションの低さ

社員のモチベーションの低さや定着性の低さは、会社経営について重要な問題ですが、経営者自身が自社の経営の実態を客観的に見ていないことが根本的な原因です。
従業員の給料は、固定費において比率が高いのが通常で、一番高いコストです。
経営者としてそれを低く抑えたいと考えるのが通常ですが、実は売上を作るのも従業員であることを忘れている方も非常に多い。

給料の多い少ないがモチベーションのすべてではありませんが、それをあまり明確に把握せずに、社員のモチベーションの低さについて文句を言っている経営者が多いのです。
損益計算書から社員満足度をすべて把握できるとは言えませんが、決算書を読むことで分かってくる数字もあります。
そこで、決算書から見えてくる社員の給与について少し説明したいと思います。

2022年の住宅ローン控除を最大限活用するための当初借入金額とは?

2.損益計算書

ある会社の損益計算書です。この会社の社員のモチベーションは高いでしょうか低いでしょうか。

3.御社の平均給与はいくらですか?

離職率の高い企業から相談を受けた場合、まず平均給与はいくらなのかを尋ねますが、ほとんどの経営者は回答できません。
社員のモチベーションが低いと嘆く経営者は多いです。なぜモチベーションが低いのでしょうか。とりあえずこの会社の平均給与を計算してみましょう。

このロータックス商事の社員数は9名です。給与総額は2,700万円ですので、
2,700万円÷9名=300万円
ロータックス商事の平均給与は300万円です。

平均給与が300万円の会社は、社員にとって魅力的でしょうか?
この会社に勤務し続けて、将来給与が500万円になることはあるでしょうか?
この会社に社員として一生を掛けることができるでしょうか?

答えは社長自ら出すべきです。

もちろん、給与だけが社員を引き留めるとは言いません。給料だけですべてを判断することはできませんが、将来的に夢を見ることができない会社に長居する社員は少ないのではないでしょうか。
5年後に、平均給与はいくらぐらいにしようと思っていますか?この質問に対しても回答できない経営者は多いです。
経営者はできるだけ安い給料で、長く働いて会社に貢献してほしいと思っています。

長く働いてスキルを身に着け、それを活用して会社に貢献してほしいのですが、ある程度のスキルを身に着けると離職します。
その繰り返しで残ったのは、スキルの低い社員ばかりだと経営者は嘆きます。
仕事の知識や技術は身につけば、それを使ってもっと良い生活をしたいと思う社員がいてもそれは当然です。技術やスキルの向上は、転職、離職、独立のための基礎になります。

一方、独立や離職は会社にとって脅威です。スキルを身に着けても、そのまま会社に貢献し続けて欲しいと思うこと自体が身勝手なのかもしれません。
5年後の計画もなく、社員の平均給与をどの程度上げて、社員にどの程度還元したいかを考えていない経営者であることは、従業員から日々見透かされています。だから従業員は離職するのです。
社員の離職について愚痴を言う経営者は、まず自身の会社の今後について長期的目線で考える姿勢が必要なのです。

それには経営計画が必要です。数値で将来的な展望を掲げて社員とそれを共有しない経営者には、誰もついていこうとしないと思います。
さあ、5年後の平均給料はいくらですか?それはどうすれば実現できますか?社員をどのように幸せにしますか?

えー。そんなこと考えたこともない。という方は、自分のために経営をしている人です。
エゴはいずれ自分自身を滅ぼすと言われています。従業員の離職は自滅の前兆であるかもしれません。

SMC税理士法人では、金融機関OBや税理士をはじめ経験豊富なプロが御社の円滑な 税務処理、確定申告 をサポートいたします。お電話やお問い合わせフォームから相談可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。

確定申告はこちら
    トレンド
アバター画像

このコラムの著者 : 白木智巳

ロータックス法律会計事務所 代表弁護士 昭和45年12月生まれ(いて座のA型)•大阪府豊中市出身 平成元年 • 大阪府立豊中高校卒業(豊陵会41期) 平成6年 • 同志社大学経済学部卒業 平成14年 • 弁護士登録(大阪弁護士会)(修習期55期) 平成19年 • 中国留学(上海復旦大学)・上海協力法律事務所で執務(現日本法顧問) 平成22年 • 白木法律事務所開設 • 桃山学院大学大学院 経営学研究科 講師(平成27年まで) • 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 国際化支援アドバイザー就任 • 大阪商工会議所 国際部 中国ビジネス支援室 外部相談員 • 京都企業支援ネットワーク 中国法分野相談担当 平成24年 • 近畿税理士会へ税理士登録 • 白木法律会計事務所に名称変更 平成28年 • ロータックス法律会計事務所へ名称変更

無申告はこちら
経営者が知っておくべき「利益とキャッシュの最大化」セミナー