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2025年税制改正で変わる暗号資産の税務――法人と個人が知っておきたいポイント

投稿日:2025年04月04日

更新日:2025年04月04日

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この記事を読むのに必要な時間は約 3 分です。

はじめに

暗号資産(仮想通貨)を巡る税務制度は、近年の利用者増加とともに社会的関心が高まってきました。
法人によるトークン保有、個人による投資やNFTの売買など、取引が多様化する一方で、税制上の取り扱いは複雑でわかりにくい状況が続いていました。
2025年度税制改正では、この状況に一部メスが入りました。特に法人にとっては重要な見直しが行われており、内容を正しく理解することが必要です。

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暗号資産の税務で起きていた課題とは

【法人の課題】
これまでは、法人が暗号資産を保有している場合、その期末時点の時価評価による含み益にも課税されていました。
これは、まだ売却していない資産に対しても法人税がかかる仕組みです。

【個人の課題】
個人においては、現在も以下のようなルールが適用されています。

  • 暗号資産で得た利益は「雑所得」扱い
  • 総合課税で最大55%(所得税45%+住民税10%)課税
  • 損益通算・損失繰越は不可
  • 複数回にわたる売買や送金で、計算が非常に複雑

2025年税制改正の変更点とその影響

【法人向け:期末評価課税の見直し】

2025年の税制改正では、自社が発行した暗号資産(トークン)については、期末評価課税が不要となりました。
つまり、譲渡(売却など)を行うまでは、帳簿上の含み益があっても税金は発生しない仕組みです。

【改正のポイント】

  • 対象:自社発行トークンに限る
  • 保有しているだけでは課税されない(売却時に課税)

【個人向け:制度変更はなし】

2025年時点では、個人の税制に大きな変更は加えられていませんが、引き続き以下の点に注意が必要です。

  • 「買い→売り」のたびに取得価格と売却額を比較して利益を計算
  • 利益が年間20万円を超える場合、確定申告が必要
  • NFTやステーキングによる報酬も基本的には課税対象
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具体的なケーススタディ

■ 法人の例

  • 自社トークン「ABC」を期首に1万ABC発行(発行時価:1ABC=100円)
  • 期末時点の価格:1ABC=200円に上昇
  • 売却はせず、引き続き保有

【改正前】

  • 含み益:100円×1万=100万円
  • この100万円に対して法人税が発生

【2025年改正後】

  • 含み益はあっても「未売却」なので課税なし

■ 個人の例

  • 2025年にビットコインを100万円で購入
  • 同年中に150万円で売却 → 50万円の利益
  • 給与所得などと合算し、所得税率が33%の場合

【課税額試算】

  • 所得税(33%):50万円 × 33% = 16.5万円
  • 住民税(10%):50万円 × 10% = 5万円
  • 合計納税額:21.5万円

まとめ

  • 2025年の税制改正で、法人が発行したトークンに関して「保有しているだけで課税される」ルールが緩和されました。
  • 一方で、個人に関しては現行制度が維持されています。所得が高い人ほど高い税率がかかり、損益通算もできない点に注意が必要です。
  • 数字で見ても、暗号資産の税務対応は計算が複雑で、課税額も大きくなる傾向があります。
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おわりに

暗号資産は投資や事業の手段として広がっていますが、その税務はまだ「発展途上」と言える段階です。
特に個人にとっては負担が大きい制度であり、制度の整備が待たれるところです。
2025年の改正で法人税制には一歩前進が見られましたが、今後の課税制度の変化にも注目しておく必要があるでしょう。

参考資料・引用文献

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このコラムの著者 : SMC グループ

SMCグループが各種専門的能力を持った専門家を養成して、社外重役の立場から中小企業を全面的にサポートしていきたいと思っています。そして、サポートした企業が困難を乗り越え成長して、いずれは創業百年企業となっていただくことがSMCグループの切なる願いです。

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